剣道

2026年3月14日 10時12分10秒 (Sat)

「ただ一撃にかける」を観て

 もう昨年のことですけれども、NHKで、"にんげんドキュメント「ただ一撃にかける」"という剣道の世界大会をテーマにした番組の再放送を観ました。20年以上前の本放送も観たのですけれど、20年以上も経つと、自分の着眼点も変わるものだなと、思いました。

 私には剣道の深いところなど理解できませんけれど、主人公の、相手の技の起こりでの間合いの切り方が、絶妙だなと思いました。世界大会での延長戦でも、相手の打つ気を、絶妙に間合いを切って外していましたし、不用意に間合いに入ることを辛抱強く避けていました。それで相手が焦れて、雑に正中線を取りにいった末に構え直したところを、主人公が左片手突きで勝負を決めていました。

 勝負は時の運ですから、あの片手突きが打ち落とされ、或いは摺り上げられる等して、面に乗られる可能性も十分にあったと思います。
 勝敗を分けた要因は、主人公がなかなか間合いに入らないので、それに慣れた相手の気の弛みにあると見て良いでしょう。

 片手技は間合いが延びますので、その分踏み込みは少なくて済みますし、突きは面打ちほどに間を詰めなくて済みますので、さらに踏み込みが少なくて済みます。そして、竹刀を振る必要もないですから、最短最速の奇襲攻撃としては最良でしょう。ただ、完全な捨て身技なので、頭で考えて出せる技ではないでしょうね。素晴らしい勝負勘だと思います。感心しきりです。

 その一方で、これだけ精妙な駆け引きを要するのは、ルール内で、そのルールに沿ったスタイルで、限られた技を駆使して闘うからだと思われ、それにどれ程の意味があるのだろうかとも考えてしまいました。
 狭い範囲を突き詰めるのか、或いは、できるだけ何でもありの状況を想定するのかといった、求めるものの方向性の違いですから、良し悪しではないのですけれども、競技性の強い格闘技と武術との違いを含めて、いろいろと考える良い機会になりました。

2025年9月4日 7時38分29秒 (Thu)

剣道について(思い出など)

 確か小学二年生の頃だったと思います。地元の町道場に通って剣道を始め、高校の頃まで続けて二段まで頂きました。
 私は、たいして強くありませんでしたけれど、剣道には熱中していました。

 剣道家の、自身の気勢の操作や、打突の好機を伺う観察眼や、最短最速で攻撃を仕掛ける、或いは返す瞬発力は、たいしたものだと思います。

 剣道は、よく、古流剣術の方に、「あれでは斬れない」などと言われます。しかしながら、斬る前に、まずは武器を相手に当てなくてはなりませんから、剣道(或いはスポーツチャンバラ)はそこに的を絞って競技化しているわけで、それを言っても詮無きことだとは思います。それに、私も古流の剣術を幾らか稽古していますけれど、竹刀を持った剣道の高段位者に、例え真剣を持って向かっても、こちらが間合いに入る前にコテンパンに打ちまくられ、突かれまくられる絵しか思い浮かびません。剣道家は、常に相手を立てて全力で攻防をしている訳ですから、勝負勘が違うでしょう。

 競技として魅力的で、工夫をすれば武術としても有効なのが剣道です。ただ、私なりに難点を挙げるとすれば、それは、左右非対称で、直線運動に偏った身体の動きが、固定化されてしまうことだと思います。一定のルールのもとで競技化して、その中で最適な動きを突き詰めた結果ですから、仕方のないことだとも思いますけれども、それが、身体の不調等につながらなければ良いな、と思います。

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