2026年6月 アーカイブ

2026年6月23日 8時38分19秒 (Tue)

廻刀動作における右肘の重要性

 ある有名流派の方と剣の振り方、特に廻刃動作について話をした際に、その方も自流の技については多くを語らなかったのですけれども、言葉の節々から、こちらとしてはたいへん有意義なご示唆を頂きました(私の誤解、曲解を含むとは思いますけれども)。

 それで、私は、今まで、左の体側で剣を廻刀する際に、柄尻側の左肘の位置については相当注意を払ってきましたけれども、「右肘」の使い方については、あまり意識していなかったと思い至りました。

 これまでは、「廻刀動作での指や手のひらの使い方」等で手の内について考えてきました。この手の内が刃筋に直結するとして、肘の動きは"振る"ことに直結すると思います。

 肘は、手首と手の内へ繋がり、また、肩と胴と股関節に繋がります。今まで、足から上に繋げていく感覚で剣を振っていたのですけれども、肘を起点に各点を繋げた方が速さと精度に勝る気がします。

 それで、左の体側で剣を廻刀する途中で右肘を意識して、いろいろと試してみたところ、神道夢想流における神道流剣術の受け流しも、神道夢想流の打ち太刀側が行う杖で払い落とされた後の剣の操作も、無辺流抜刀の頭の上で剣を返す動作も、皆同じ術理の上で成り立つと、思い至りました。

 そのうえで、以前に師事していた杖術の東京の御師範から、杖を逆手持ちから反転させて打ち込む際に、肘の使い方を口酸っぱく指導されたことを思い出しました。この杖の半転動作も、廻刀動作の途中経過も、基本的に動きは重なります。
 こういうことに、もっと早く気が付くべきだなと思いつつ、気が付かないよりはましかと、開き直るのでした。

2026年6月18日 8時29分11秒 (Thu)

諸賞流の形の体系を、あらためて考えてみる

 一段階目:基本となる柔術(表の形)
  一本目:下でいうパターン2
  二本目:下でいうパターン1-1
 
 二段階目:返し技(ほごれの形)
  一本目:下でいうパターン2’
  二本目:下でいうパターン1’-1


 諸賞流の一段階目の形の流れは、大きく分けて二つに分かれます。
 攻撃を仕掛けた者(捕)が勝つ場合(パターン1)と、相手(受)の攻撃に応じた者(捕)が勝つ場合(パターン2)です。パターン1は、さらに、攻撃した者(捕)が相手(受)に応じる機会を与えずに勝つ場合(パターン1-1)と、攻撃した者(捕)が相手(受)の受けに合わせて技を返す場合(パターン1-2)とに別れます。
 まとめると、こうなります。

 1-1) 攻撃(捕)→制圧(捕)
 1-2) 攻撃(捕)→受け(受)→返し・制圧(捕)
 2) 攻撃(受)→受け・返し・制圧(捕)

 各パターンには、二段階目の返し技がありますけれども、この返し技の形の流れをまとめると、次のようになります。

 1’-1) 攻撃(捕)→返し・制圧(受)
 1’-2) 攻撃(捕)→受け・返し・制圧(受)
 2’) 攻撃(受)→受け・返し(捕)→返し・制圧(受)

 こうしてまとめてみると、一段階目と二段階目とで当然違いは有りますけれども、返しが多い点で大して違わないようにも見えます。
 考えてみれば、武術の形はたいてい返し技で構成されていますから、これに返し技を重ねても、蛇足なのかもしれません。
 とはいえ、一段階目の攻撃パターンは単調になりますから、同じ返し技でも、二段階目の多彩さはバリエーションを拡げる点で意味はあると思います。

 以前は、返し技(ほごれ)こそ諸賞流の神髄だと思っていましたけれども、返し技(ほごれ)とて一段階目(表)の稽古で出てきた技の組み替えですから、結局、一段階目の稽古が大事だという結論に落ち着きます。
 そのうえで、諸賞流の形の体系の特徴は何であろうかとあらためて考えてみると、攻撃を仕掛けた者がそのまま勝ってしまう形があることではないかと思うのです。上のパターン1-1ですね。
 出会い頭にいきなり目潰しから入るとか、背後から近づいて目潰しするとか、或いは背後から引き倒すとか、けっこう卑怯なことをします。
 私は根が卑怯なのでしょうね。こういう形が、大好きです。

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