2026年2月 アーカイブ

2026年2月25日 21時25分19秒 (Wed)

足底の使い方の再検討

 「足は親指」を書いた際に、足底の使い方を四つに区別しましたけれど、今になって思うと、無理に分けた感があります。それに、標題に合わせて親指に寄せ過ぎて書いた感もあります。
 それで、もう少し普遍性を持たせられるようにまとめ直してみます。

(足底の使い方のまとめ直し)
 かかとと小趾球と母趾球の三点を、床に全て着けて、荷重を掛ける位置をかかとから母趾球及び第二趾球(親指と人差し指のつけ根)周辺までの間で状況によって変えます。
 荷重をさらに前に移動させるときには、かかとを少し浮かせ、さらに前に移動させるときには、足の甲を垂直に立てる程にかかとを上げます。
 指使いは、無負荷から、支える、床を掴む乃至、床に噛ませるまでの間で、状況によって変えます。
 いずれにおいても、体軸側、つまりは小指及び小趾球側よりも親指及び母趾球側に荷重をかけて、親指及び母趾球側を優位に働かせます。
 身体を送り出す際は、かかとを踏む方法と、母趾球及び第二趾球周辺で送り出す方法とが、あります。

 さて、以上の足底の使い方は、少なからず足を使って動くという要素を持っています。格闘技の場合には、試合に勝つために自分から積極的に動く必要がありますし、遠間からの一撃離脱の攻撃が多くありますから、足で床を蹴るという足の使い方になります。
 一方で、武術の場合は、相手の攻撃に瞬時に応じることが多いので、足の運びも、足の動きというより、身体全体の動きとして、捉えた方が良いように思います。


 そして、足の運びを身体全体の動きとして捉えはじめると、足底の使い方は、実のところ、二の次に思えてきます。
 今まで足底のことを散々書いてきておいて今さら何だと思われるでしょうけれども、それについては、また次に書こうと思います。

2026年2月20日 8時09分46秒 (Fri)

第49回大会の観覧 佐分利流槍術

 佐分利流は、私が中学生の頃に、初めて間近に見た古流武術です。
 私の出身は長野ですけれども、広島の佐分利流の術者の方が、なぜか長野にいらしたのです。剣道の大会で観たその佐分利流を、当時の剣道の先生に、「やりたい、やりたい」と言っていたことを憶えています。ただ、腰を据えて古流を稽古出来るようになった頃には、私は長野を離れてしまったので、佐分利流を学ぶ機会は、とうとうありませんでした。
 ちなみに、佐分利流と一緒に観たのが、神道夢想流を基にして作られた杖道でした。今はそちらの神道夢想流を稽古しております。

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 佐分利流は、一般的にイメージする槍に比べて短い柄を使います。そして、柄が短くなるほどに穂は長くなるという定石どおりに、刃渡り二尺を超える大身の両刃の穂を使います。穂から離れた位置にあるカギは、敵の槍をからめるのに有効で、穂から離れている分、穂による攻撃の際の邪魔になりにくくなっています。
 二尺を超えるということは、打刀とほぼ同じ長さです。"槍は斬るもの"との言を信条とされておられますので、七尺弱の柄の先に付けた両刃の剣を振って、斬っていると考えれば良いでしょう。


 (リンク)
 日本古武道協会/佐分利流槍術


(注) このプログは、特に佐分利流の方への確認を取って書いたものではありませんので、術理の理解の正確さには欠けます。もしも不適切等のご指摘があれば、削除いたします。

2026年2月12日 21時40分12秒 (Thu)

第49回大会の観覧 兵法二天一流剣術

 言わずと知れた、剣術界のビックネームです。私の杖術仲間が、この流儀を稽古していて、今回の大会で演武をしていました。

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 二天一流は、神道夢想流と極めて因縁の深い流儀です。神道夢想流の流祖が、宮本武蔵の二刀に敗れて、その二刀を破るために編み出したのが杖術であるとされるからです。
 実際には、武蔵が二刀で戦った記録がないとも言われますので、杖術の起こりの逸話は話半分に聞くとしても、神道夢想流(福岡で伝承)が、同じ九州の二天一流を相当意識していたことは確かです。修行段階の終盤に、打太刀側が二刀になるからです(神道夢想流の二刀)。

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 武蔵が残した流儀は、幾つかの地域に残っています。今回演武された加治屋御宗家は、北九州市の小倉で流儀の普及、発展にご尽力されておられます。


 (リンク)
 日本古武道協会/兵法二天一流剣術

 兵法二天一流

 福岡県古武道連盟/兵法二天一流剣術

2026年2月11日 11時16分12秒 (Wed)

第49回大会の観覧 竹生島流棒術

 竹生島流棒術は、私にとって昔から大好きな流儀です。
 流祖が、戦いの最中に長柄の武器の穂を失った苦況下で編み出したという点で、無辺流棒術と共通します。まぁ、棒術の起こりの逸話としては、多い話ではありますけれど。

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 無辺流が、棒の重心点を中心にして、棒の両端を交互に繰り出したり、クルッと一回転させたりする使い方を主とするのに対して、竹生島流は、同様の使い方の他に、棒の端を持って振り回すこともありますから、かなりダイナミックです。無辺流は、重い棒を一重身で手幅を広く取って使うので、間合いが近くなりますけれど、竹生島流は、向身で棒尻側を手幅を狭く持って使うこともありますから、その分間合いも長く取れます。こういう術理の違いを観るのは、面白いですね。

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 私の杖術仲間が竹生島流も稽古していることもあって、今回の演武会の折に、竹生島流の御宗家にご挨拶をさせて頂きました。


 (リンク)
 日本古武道協会/竹生島流棒術

 竹生島流棒術ホームページ

 竹生島流棒術 東京支部

2026年2月8日 7時26分18秒 (Sun)

第49回大会 踏落(ふみおとし)

 去る2月1日に開催された第49回日本武道館演武大会に参加してきました。

 今回は、演武の冒頭で、小具足(座り技)の踏落(ふみおとし)という形の五重取(ごじゅうどり:五段階の変化)を演武しました。 ▶【動画】

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 踏落(ふみおとし)の表(おもて):基本となる柔術


 諸賞流には、“古式の形"という形稽古の仕方があります。極めてまれに行われる、いわば儀式のようなもので、上座に座した御師範に対して、下座に御師範に向かって一列に座した門弟たちが、一人一人、交代しながら形を行うものです。そのときに使われるのが、"踏落(ふみおとし)"ですから、この形がいかに重要視されているかがわかります。
 先代と当代の御宗家たちがNHKに出演されたときにも、踏落は、"神業"として紹介されていました。

 ただ、私は、この歳になるまで、この形の重要性がわかりませんでした。こちらの攻撃を受け止めた相手の諸手を、足を掛けて踏み落とすという、一見して精妙さのかけらもないもので、誤解を恐れずに言うならば、極めて雑な技だからです。
 しかしながら、歳を取って、身体が硬くなって足が上がらなくなってきたところで、如何に足を上げるかを研究し始めると、骨盤やら股関節やら横隔膜やらの使い方が重要であることがわかってきます。足技を使うには、この辺がわかっていないとダメです。こういうことに、もっと早くから気付ければ良かったのにと、今更ながらに思います。

 今回の演武では、足の親指一本でかろうじて足を掛けましたけれども、いつまで踏落が出来ることやら。
 もう少しあらがって、頑張ってみようと思います。

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